相続Q&A

Q:そもそも相続手続きは必ずやらなければならないのでしょうか?
A:答えは否です。
  期限があると言えば相続税の申告でしょうか。
  よく聞かれるのが「土地や建物の名義変更も10ヶ月以内にしなければならないですよね」
  この辺皆さん勘違いされていませんか?特に期限はありません。
  それではそのまま放置しておいてよいでしょうか?
  それも否です。
  なぜなら本来相続するする人が亡くなってしまうとその相続人が関係してきて、とても複雑になり顔も知らない、
  名前すら知らない相続人同士で協議しなければならなくなるからです。
  子どもや孫のためにも今のうちに手続きを済ませておくことをオススメします。

Q:配偶者(夫または妻)は常に相続人となりますか?
A:配偶者(夫または妻)は常に相続人となります。
  ただし事実婚など戸籍に記載のない場合は相続人にはなりません。

Q:配偶者以外、誰が相続人となりますか?
A:配偶者以外の相続人には順番があります。
  第1順位 子ども(養子) ※1
  第2順位 父母(養父母)や祖父母 ※2
  第3順位 兄弟姉妹 ※3

  第1順位の該当者がいない場合、相続権は第2順位へ。
  第2順位の該当者がいない場合は第3順位へ。
  そして第3順位もいない場合は相続人不存在となります。

  ※1 子どもが故人より先に死亡している場合などは孫が相続人になります。
     さらに孫も先に死亡している場合はひ孫が相続人となります。
     故人の前妻の子ども、認知された子ども
     (結婚していない男女間に産まれた子で役所に認知の届出がされている子どものこと)、
     また胎児なども相続人となります。
     誰もいない場合は第2順位が相続人となります。
  ※2 父母が故人より先に死亡している場合は祖父母が相続人になります。
     さらに祖父母も先に死亡している場合は曽祖父母が相続人となります。
     養親も相続人となります。
     誰もいない場合は第3順位が相続人となります。
  ※3 兄弟姉妹が故人より先に死亡している場合などは甥や姪が相続人になります。
     甥や姪が先に死亡している場合は、その子どもは相続人とはなりません。

Q:数次相続、代襲相とは何ですか?
A:以下の表を使って説明します。
数次相続
 ●数次相続の例
  A男(昭和60年5月10日死亡)の相続人はB子、C男、E男となりますが、
  遺産を分ける前にC男(平成20年8月30日死亡)が亡くなった場合、
  C男の代わりにD子とF男が遺産を分ける話し合いに加わることになります。
  A男の死亡時にC男は生きていたが遺産を分ける前に亡くなり、
  C男の死亡により新たな相続が発生すること、これを数次相続と言っています。
  (法律用語ではなく一般的にそう呼んでいるだけです)

 ●代襲相続の例
  今度はA男よりもC男が先に亡くなった場合です。
  C男(昭和60年5月10日死亡)、A男(平成20年8月30日死亡)の場合、A男の相続人はB子、E男、F男となります。
  このF男を代襲相続人と言います。
  ただしC男が養子の場合はF男が相続人にならないケースもあります。
  ちなみにD子は相続人となりませんので注意が必要です。(代襲相続は法律用語です)

Q:法定相続分て何ですか?
A:法定相続分とは、法律(民法)で定められた相続人が相続する割合分です。
  以下の表のとおりになります

相続人が
配偶者と子どもの場合

相続人が
配偶者と父母の場合
相続人が
配偶者と兄弟姉妹の場合
配偶者
子ども
配偶者
父母
配偶者
兄弟姉妹
1/2
1/2×1/人数
2/3
1/3×1/人数
3/4
1/4×1/人数
※遺産が6,000万円、子ども・父母・兄弟が各2名での1名の金額です。
3,000万円
1,500万円
4,000万円
1,000万円
4,500万円
750万円
  ただし認知の子ども(結婚していない男女間に産まれた子で役所に認知の届出がされている子)、
  異母兄弟、異父兄弟などが相続人にいる場合は相続分が変わってきますので注意が必要です。

Q:相続人になれない場合はありますか?
A:あります。
  法律(民法)により決められています。
  故意に故人を死亡させた場合などを決めた欠格事由と、故人が生前または遺言で裁判所に請求する廃除とがあります。
  いずれもこのような場合は一度当方へご相談下さい。

Q:一切相続したくない場合はどうしたらいいでしょうか?
A:相続放棄という方法があります。
  簡単に言えば相続人でなくなることです。
  相続したくない人、また財産よりも債務のほうが多い場合などこの手続きが必要になりますが、
  これは裁判所での手続きとなります。
  後で説明する「相続分のないことの証明書」(特別受益者)とは、まったく別の手続きです。
  これを混同されて放棄の書類を作ってほしいと言われる方がたまにお見えですがご注意下さい。
  この手続きをするためには民法915条第1項に定めがあり
  「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内にしなければならない」
  と規定があります。
  一般的には亡くなった時からと考えてください。
  相続放棄をお考えの場合は一度当方へご相談下さい。

Q:遺産は法定相続分どおりに分けなければなりませんか?
A:法定相続分どおりに分ける必要はありません。
  相続人同士で話し合い(遺産分割協議)をすることによって、法定相続分と違う内容を相続することができます。
  「遺産分割協議って何ですか?」をご覧下さい。

Q:他の相続人から相続分のないことの証明書を書いてほしいと頼まれましたが、これって何ですか?
A:「民法903条第2項の証明書」や「特別受益証明書」などということもあります。
  これは生前に故人から結婚費用や生活費などで既に相続分の価格以上の援助を受けているので、
  今回相続が発生しても何ももらえるものはありません、と証明するものです。
  実際、相続分相当の援助を受けている場合は問題ありませんが、
  本当はこのような援助を受けていないにもかかわらず、手続の便宜上このような書類を提出させることは、
  トラブルの基になってきますので注意が必要です。

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遺産分割Q&A


遺言書Q&A

Q:自宅から遺言書が見つかりましたがどうしたらようですか?
A:まずお手元の遺言書がどれに該当するか見て下さい。それによって手続きは変わってきます。
 1 公正証書遺言
   公証役場で作成されたものです。特に手続きは必要ありません。
   すぐに遺言書の内容どおりの手続を進めることができます。
 2 自筆証書遺言
   故人が自筆で作成したものです。
   この遺言書を裁判所へ持って行き検認という手続きが必要です。
   しかし自筆証書遺言は民法で厳格に要件が定められていますので、
   要件を満たさず遺言書としての効力がないこともあります。
 3 秘密証書遺言
   ケースとしてほとんどないので省略しますが自筆証書遺言と同じように裁判所での検認手続きが必要です。

Q:遺言書が何通も見つかりましたが、どれが有効になりますか?
A:複数の遺言書がある場合で、矛盾する内容がある場合は最新のもの(亡くなった日に近い方)が有効です。
  新しい遺言書で古い遺言書の記載を取り消し(撤回)されたものとみなされるからです。
  内容が矛盾しなければ両方が有効です。

Q:遺言書の内容を見てもいいんでしょうか?
A:公正証書遺言の場合は問題ありません。
  自筆証書遺言の場合で封筒などにのり付けされた遺言書を開封すると罰せられますので注意してください。
  裁判所で開封することのなります。

Q:遺言書がある場合でも、故人の出生から死亡までの戸籍が必要になりますか?
A:相続手続きに必要な戸籍は、故人の死亡のわかる戸籍と相続する相続人の戸籍だけで
  手続きができる場合があります。(提出先へご確認ください。)

Q:遺言書の記載どおりに遺産分割しなければなりませんか?また、記載のない遺産はどうしたらいいですか?
A:遺言書は、故人の最後の意志です。
  生きていれば本来故人が自由に処分ができた財産なので、遺言書がある場合はそれに従うのが原則です。
  ただし相続人全員の合意があればこれと異なる遺産分割をすることも可能です。
  また遺言書に記載のない内容は法定相続分で分割するか、相続人全員の話し合いにより決めることになります。

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遺産分割Q&A

Q:遺産分割協議って何ですか?
A:相続人が特定できたら次は誰が何を相続するか決めます。
  遺言書があれば基本的にはそれに従います。
  また法定相続分とはあくまでも民法が定めたもので必ずしもそのとおりに分ける必要はありません。
  相続人全員で話し合って自由に決めることができます。
  これを遺産分割協議と言います。
  ただし自由といっても民法906条で
  「遺産の分割は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況
  その他一切の事情を考慮してする。」
  と定められているとおり、遺産が自宅しかない場合や生活費や医療費が必要な場合、未成年者がいる場合など
  各相続人の生活や状況をお互い理解し決めることが定められています。
  法定相続分はあくまで目安と捉えて皆さんが譲歩しながら協議されることを望みます。

Q:遺産分割協議の手順を教えてください。
A:・戸籍を集めて相続人を確定します。
       ↓
  ・自宅内の権利証、通帳、株券などから財産を確定します。
       ↓
  ・分割の方法を検討
       ↓
  ・相続人全員で話し合いをして合意します。
       ↓
  ・遺産分割協議書を作成し、相続人全員で署名・実印での押印をします。
   また、相続人全員の印鑑証明書も一緒に綴じておきます。
       ↓
  ・遺産の分割手続きを行います。

Q:遺産を調べるとはどういうことでしょうか?
A:財産(物)を調べることとその価格を調べることの両方をいいます。
  財産の調査は必ず行ってください。
  しかし価格の調査は一般的にはおこなっていないのが実情です。
  今までお手伝いさせていただいたケースのほとんどは「土地は長男、預貯金は二男」
  といった分け方をされています。
  ただし相続税が発生しそうなときは遺産調べは当然必要になってきます。
  特に税理士に相談されることをお勧めします。
  相続人同士で争いが発生しそうな場合は財産目録をちゃんと作った方がよいでしょうね。

Q:どのようにして遺産を調べたらよいでしょうか?
A:代表的なものを記載します。
 ●不動産の場合
  権利証を探したり毎年送られてくる納税通知書などを確認してください。
  また役場で名寄帳を取ってみたり、法務局で登記簿謄本を取ることによっても調べることはできます。
 ●預貯金の場合
  ご自宅で通帳を確認してください。
  そして金融機関で残高証明書を取ってください。
  その他ゆうちょ銀行(郵便貯金)は口座があるか調査してもらえますので一度確認してみてください。
 ●その他の財産
  まずご自宅のいたるところを探してみてください。
  株なら株式総会のご案内が来たり、保険なら証券や年末調整の案内があったりします。
  また銀行などで貸金庫を借りられていたり、信託銀行へ信託してあったりもします。
  心当たりのあるところへお問い合わせ下さい。

※当事務所では基本的に財産調査は行っておりません。
 お客様ご自身で上記の方法で調べることが可能だからです。
 またご依頼をいただいても上記のような情報をお客様からいただく必要があり、
 そこまで調べることができれば後は手間が掛かるとは思っていないからです。
 しかしお時間が取れず問い合わせることもできないという方には代わって行いますのでまずご相談下さい。

Q:遺産分割協議はどのようにしたらよいでしょうか?
A:分割の方法にはいくつかありますが代表的なものを記載します。
 ●現物分割
  妻には不動産を、長男には預貯金を、長女には現金を、といったように遺産をそのままの形で分割する方法です。
  これが一般的です。
 ●代償分割
  妻がすべての遺産を相続する代わりに、長男,長女にはその代償として各500万円支払う、という方法です。
 ●換価分割
  遺産を売却してその売却代金を分配する方法です。

Q:遺産分割協議書の書き方って決まっていますか?

A:遺産分割協議書には特に様式はありません。
  後日の紛争を避けるための証拠として、また諸手続をするために作成するものです。
  諸手続に使う場合は実印で押印し相続人全員の印鑑証明書を添付する必要があります。
  おもにご質問の多かったものを記載します。
  また遺産分割協議書を参考にしてください。
  1 日付は西暦でも和暦でも構いません。
  2 遺産はそれぞれ特定できるよう記載します。
  3 住所は住民票どおりに記載します。
  4 今後遺産が見つかった場合の分配を決めておいたほうがよいでしょう。
  5 分割協議書が複数枚になった時は割り印をします。

Q:未成年者や痴呆などで判断能力がない方がいる場合はどのようにたらいいでしょうか?
A:未成年者や痴呆などで判断能力がない方がいる場合は、
  特別代理人や成年後見人を裁判所に申立をして選任しなければ遺産分割はできません。
  また行方不明の相続人がいる場合も裁判上の手続きが必要です。

Q:遺産分割をやり直すことはできますか?
A:相続人全員の合意があればやり直すことができます。
  ただし有効にされた遺産分割のやり直しは、贈与税の対象になる可能性があるので注意が必要です。

Q:故人に借金があった場合の遺産分割はどうすればいいでしょうか?
A:借金(債務)も遺産に含まれます。債務(借金等)について遺産分割協議をして、
  1人の相続人が全部借金を背負うことになっても相続人同士では有効です。
  しかし債権者との関係では、法定相続分に従って債務を承継することになります。

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